
美容専門学校を卒業後、百貨店の美容部員、美容外科の受付カウンセラーとして、長く美容業界で働いてきたM.Aさん。結婚・出産・育休を経て仕事を続けていましたが、保育園の休園日と重なる土日祝の勤務が、次第に難しくなっていきました。
転職で重視したのは、子育てと両立できる時間、在宅勤務、そして好きだった「人と話すこと」を生かせる仕事であること。美容業界とも営業支援とも異なる工場事務を経験した後、Indeedで見つけた営業製作所のカスタマーサクセス(CS)に応募しました。
製造業もテレアポ支援も未経験だったM.Aさんは、なぜ営業製作所を選び、どのように仕事を覚えていったのか。顧客との関係づくり、成果が生まれた瞬間、フルリモートでも成長できる環境について聞きました。
カスタマーサクセス部 メンバー
美容専門学校の美容部員学科を卒業後、大手化粧品会社で美容部員として勤務。その後、美容外科の受付カウンセラーを約7年間務め、結婚・出産・育休も経験した。子育てとの両立を考えて退職し、工場での事務職を経て、2025年9月頃に営業製作所へ入社。現在はCSとして、顧客対応、営業活動の進行管理、電話を担当するメンバーへの案件の割り振りなどを担当している。
美容専門学校から、大阪の中心にある百貨店へ

—美容業界を目指したきっかけを教えてください。
M.Aさん:美容専門学校の美容部員学科で、メイクや色彩などを学びました。卒業後も美容部員として就職活動をして、新卒で大手化粧品会社に入社しました。
お客様へメイクを施すタッチアップ、悩みや希望のヒアリング、商品の提案などを担当しました。大阪の中心にある、来店者の多い店舗でした。
仕事内容は楽しかったです。ただ、職場の人間関係に難しさを感じました。自分も若く、当時はうまく乗り越えられず、約1年半で転職しました。
美容部員から、美容外科の受付カウンセラーへ
—次も美容業界を選んだのですね。
M.Aさん:はい。美容自体は好きだったので、美容外科の受付カウンセラーへ転職しました。
来院された患者様の対応をし、どのような悩みがあるのかをカウンセリングします。その内容を医師へ共有し、診察や施術へつなぐ役割です。希望に応じて、より合うプランやキャンペーンをご案内することもあり、接客だけでなく営業に近い要素もありました。
約7年間在籍し、その間に結婚、出産、育休も経験しました。スタッフ同士の仲が良く、仕事内容も楽しかったです。人員が少ない院や新しい拠点を支援するため、名古屋や広島へ出張し、現地スタッフの教育に関わったこともあります。
好きな仕事でも、土日祝勤務との両立が難しくなった
—長く働いた美容外科を退職した理由は何でしたか。
M.Aさん:美容外科はサービス業なので、土日祝も営業しています。シフト制で、土日祝をすべて休むことは難しい環境でした。
出産前は問題なく働けていましたが、保育園は日曜や祝日に開いていないことがあります。周囲のスタッフもシフトを調整しながら働いているので、自分だけ毎回休むことはできません。
仕事内容や人間関係に不満があったわけではありません。それでも、子どもを育てながら続けることを考えると、勤務日の条件が合わなくなりました。
そこで、土日祝が休みで、保育園の送り迎えに間に合う時間に働けることを絶対条件として、転職先を探しました。
条件を優先して選んだ、町工場の事務職
—美容業界を離れた後は、どのような仕事に就きましたか。
M.Aさん:自宅から近い工場の事務職です。自転車でも通えて、車なら10分もかからない距離でした。土日祝が休みで、送り迎えにも間に合う。働く条件には合っていました。
ただ、家族経営の小さな会社で、事務所は直属の上司と私の2人だけでした。上司は経営者の家族で、自分だけが外から入った立場です。ほかの社員の方々は優しかったのですが、2人で過ごす時間が長く、職場になじむ難しさを感じました。
そこで、もう一度転職を考えました。土日祝休みで、保育園の送り迎えができることに加え、できれば在宅勤務ができる仕事を探しました。
「在宅」と「人と話す仕事」が、応募のきっかけ
—営業製作所とは、どこで出会ったのでしょうか。
M.Aさん:Indeedで求人を見つけました。
最初に目に留まったのは、在宅勤務で、働く時間にも融通が利くと書かれていたことです。求人には「コミュニケーションを取ることが好きな方」といった内容もありました。
私は人と話すことが好きです。美容部員も美容外科も、お客様の悩みを聞き、会話を通じて提案する仕事でした。これまでの経験を生かせるかもしれないと思ったことが、応募の入り口です。
面接では、CSマネージャーや人事の方と話しました。どちらも優しく、とても話しやすい印象でした。会社の雰囲気も良さそうだと感じ、入社を決めました。
未経験で始めた、営業製作所のCS

—現在の仕事内容を教えてください。
M.Aさん:営業と一緒に、契約後の顧客支援を進めます。
私は主に、支援先企業の社長や営業担当者と連絡を取り、「現在はこのような状況です」「次はこのように進めます」と共有します。
また、実際に電話をかけるアポインターへ、どの案件を優先して進めてもらうかを日々割り振ります。顧客ごとの目標と進捗、アポインターの稼働状況を見ながら、メンバーの稼働時間を無駄なく活用できるように調整します。
インタビュー時点では、30件を超える案件を担当しています。すべて同じように進めるのではなく、案件ごとの状況を見て、今日はどこへ電話するべきかを考えています。
リストが変われば、電話で伝える言葉も変える
—決められたリストへ、同じ方法で電話をかける仕事なのでしょうか。
M.Aさん:いいえ。営業がアプローチ先のリストを用意しますが、リストが変われば、電話での伝え方や会話の台本も変えます。
たとえば、相手企業で呼び出すべき部署が購買なのか、製造なのかによって、受付での伝え方が異なります。顧客の取引実績を伝える場合も、製造業の相手なら自動車関連の企業名、建築関連の相手ならその業界で伝わりやすい企業名を出すなど、相手に合わせます。
同じ顧客の強みでも、営業先の業界によって、何を具体例にするかを変えた方が理解してもらいやすくなります。
入社前はテレアポの支援を経験したことがなかったので、最初はわからないことばかりでした。成果が出ないときは、先輩へ「どうすれば良いですか」と何度も聞きました。相談すると、具体的な改善方法をすぐに教えてもらえたので、とても助かりました。
強い指摘を受けた顧客へ、連絡を増やした理由
—印象に残っている顧客との出来事はありますか。
M.Aさん:板金加工関連の顧客から、営業先のリストやアポイントの取り方について、強い指摘を受けたことです。
それまでと同じ方法で進めていたので、突然「求めていたものと違う」と言われ、落ち込みました。ただ、そこで距離を取るのではなく、状況を見えるようにしようと考えました。
電話やメッセージで、現在の進捗や次にやろうとしていることを、以前よりこまめに伝えました。相手の負担にならない頻度を意識しながら、「今はこの状況です」「次はこう進めます」と共有しました。
やり取りを重ねるうちに、相手の反応も変わりました。アポイント候補を共有すると、すぐに確認して「行きます」と返してくださるようになり、支援をスムーズに進められるようになりました。
相手から見えない状態が、不安や認識のずれにつながることがあります。結果だけを報告するのではなく、途中の動きを伝えることも信頼づくりになると学びました。
商談に消極的な社長へ、「行く前提」で日程を聞く
—ほかにも、顧客に合わせて関わり方を変えた例はありますか。
M.Aさん:アポイントが取れても、商談へ行くことに消極的な社長がいました。
新しい営業先を開拓するには、実際に会って話さなければ始まりません。ただ、「行った方が良いですよ」と伝えるだけでは、なかなか動いてもらえませんでした。
そこで、相性が良さそうな企業をこちらで絞り、「この会社は良いと思います。いつなら行けますか」と、商談へ行くことを前提に聞くようにしました。
日程が決まり、アポイントを正式に設定すると、社長も商談へ行ってくださるようになりました。
同じ依頼でも、相手によって動きやすい伝え方は違います。強く押すのではなく、迷っている部分をこちらで整理し、次の行動を具体的にすることが大切だと感じます。
「ありがとう」と受注の報告が、仕事のやりがい

—CSの仕事で、うれしいと感じるのはどのような瞬間ですか。
M.Aさん:顧客から「ありがとう」「助かりました」と言ってもらえたときです。
「来週までにアポイントが欲しい」と短い期限で依頼されることもあります。アポインターと連携して、必要な件数を確保できたときに感謝していただけると、頑張って良かったと思います。
一番うれしいのは、受注につながったときです。顧客から「この会社から注文が来ました。ありがとうございました」と連絡をもらうことがあります。そのときは、一緒に喜び、次も頑張ろうと話します。
私たちは商談の機会をつくるところまで支援できますが、実際に商談へ行き、受注を決めるのは顧客です。双方が動いて初めて成果になるからこそ、受注の報告をもらったときの喜びは大きいです。
在宅勤務と選べる勤務時間で、子育てと仕事を両立する
—転職時に重視していた働きやすさは、実際どうでしたか。
M.Aさん:とても働きやすいです。
私は在宅勤務で、現在は8時30分から16時30分まで働いています。ほかにも9時から17時、9時から16時など、ライフスタイルに合わせて勤務時間を選んでいる人がいます。
保育園への送り迎えもできますし、仕事が終わってからの迎えにも余裕を持って間に合います。通勤がないため、その後に家事をする時間も確保できます。
子育てへの理解があり、周囲の人も優しいです。製造業も営業支援も初めてでしたが、質問すれば毎回きちんと答えてもらえます。わからないことを抱えたままにせず、周囲へ聞きながら仕事を覚えられました。
働きやすさと成長を、どちらも諦めなくてよい
—在宅で柔軟に働くと、仕事の幅が限られることはありませんか。
M.Aさん:営業製作所では、そう感じません。働く時間は柔軟ですが、顧客支援ではしっかり役割を任せてもらえます。
半年に一度、人事評価があります。最初に自己評価を行い、その後、会社から評価とフィードバックを受けます。「ここはできている」「次はこれを伸ばした方が良い」と具体的に伝えてもらえるため、次の半年の目標が明確になります。
初めての評価では、入社から半年ほどで多くの案件を担当できるようになった点を評価してもらいました。一方で、必ずアポイントを取りたい企業に対し、継続的にアプローチすることを改善点として教えてもらいました。
それ以降は、担当者の名前や会話の糸口になる情報が公開されていないか、企業サイトやインタビュー記事まで調べるようになりました。担当者名がわかれば、受付で直接呼び出してもらえる可能性が上がるからです。
ただ日々の仕事をこなすのではなく、フィードバックを受けて目標を持ち、行動を変えられることにやりがいを感じています。
異業界でも、相手の悩みを聞く力は生かせる
—美容業界の経験は、現在の仕事にどのようにつながっていますか。
M.Aさん:扱うものは大きく変わりましたが、人と話し、相手の状況を聞く点は共通しています。
美容部員のときは、どのようなメイクをしたいか、何に悩んでいるかを聞き、商品を提案しました。美容外科では、患者様の悩みを整理し、医師へつなぎ、より合うプランを案内しました。
現在は製造業の社長や営業担当者から状況を聞き、営業とアポインターの間に立って、支援を前へ進めています。相手が何を不安に思っているのか、どのように伝えれば動きやすいのかを考えることは、美容業界でもCSでも変わりません。
専門知識は入社後に教えてもらえます。異業界であっても、人と話すことが好きで、わからないことを素直に質問し、相手に合わせて行動を変えられる人なら、これまでの接客経験を生かせると思います。