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顧客の“困った”にどこまで踏み込む?営業製作所CSのリアルな業務内容
顧客の“困った”にどこまで踏み込む?営業製作所CSのリアルな業務内容

営業製作所のカスタマーサクセス(CS)は、決められた営業活動を進行するだけの仕事ではありません。顧客と日常的に連絡を取り、アポイントの結果を確かめ、ターゲットや伝え方を変える。ときには、展示会後のフォローや図面管理など、当初の支援範囲を超えた相談にも向き合います。

大切なのは、顧客ごとに異なる課題とコミュニケーションを理解することです。メールより電話を好む人もいれば、連絡は短く要点だけ伝えてほしい人もいる。相手に合う関わり方を見つけ、営業やアポインターと連携しながら成果につなげます。

最初は厳しく指摘された顧客との信頼を築き、3年以上にわたって支援を続けてきたCSリーダーのY.Mさんに、顧客の“困った”を捉える方法と、具体的な課題解決の事例を聞きました。

Y.Mさん
カスタマーサクセス部 リーダー
大学卒業後、エステサロンで施術・カウンセリング・契約提案を経験。その後、大手人材・プラットフォーム会社で約5年間、新規開拓営業と既存顧客の売上改善支援に携わる。出産後の復職と休職期間を経て、2022年頃に営業製作所へ入社。現在はCSリーダーとして、顧客支援とメンバーのマネジメントを担っている。
目次

    営業経験を生かし、顧客の前に立てるサポート職へ

    —営業製作所へ入社するまでのキャリアを教えてください。

    Y.Mさん:新卒では、美容への興味からエステサロンへ入りました。施術やカウンセリングに加えて、お客様へ合うコースを提案し、契約まで担当していました。

    仕事自体は好きでしたが、将来ライフスタイルが変わったときに続けられるかを考え、転職しました。退職前に新人賞を取ると決め、目標を達成してから大手人材・プラットフォーム会社へ移っています。

    大手人材・プラットフォーム会社では約5年間、美容系プラットフォームの営業を担当しました。美容室やサロンへの新規開拓と、既存顧客の集客・売上改善の両方を経験しています。

    —なぜ次の仕事にCSを選んだのでしょうか。

    Y.Mさん:出産後に復職したのですが、それまでのように成果を出せなくなったことが苦しく、契約期間が終了したタイミングで、一度仕事を離れました。

    ただ、仕事やキャリアを諦めるつもりはありませんでした。次は営業経験を生かしながらも、個人の営業目標だけに追われない仕事がしたい。一方で、完全な裏方ではなく、自分が顧客の前に立てる仕事が良いと考えました。

    その条件に合ったのが、営業製作所のカスタマーサクセスです。在宅勤務だったことも、子育てと仕事を両立する上で魅力でした。

    選考では、応募後すぐに代表から連絡があり、話が次々と進みました。他社よりもレスポンスが速く、自分が求めていたスピード感と合っていると感じたことも、入社の決め手です。

    受注後の顧客に入り、営業活動を前へ進める

    —営業製作所のCSは、どのような仕事を担当しますか。

    Y.Mさん:営業がEigyo Engineを受注した後、案件ごとにCSが担当として入ります。それ以降、顧客とのメールや電話など、日常的な連絡はCSが中心です。

    営業は、どの市場へアプローチするかといった大きな戦略を考えます。CSはその方針を受け、アポインターと連携しながら、実際の営業活動を進めます。

    顧客ごとに用意した営業先リストを見て、目標から逆算しながら、どの案件へ何件電話するかを決めます。つながりやすい時間帯や、アポイントの難易度も見て、「今日は午後にこのリストへ電話する」といった形で、業務を割り振ります。

    定期的な顧客ミーティングには営業とCSが一緒に参加します。営業が中心に話しますが、実際にアプローチを動かす上で確認が必要なことは、CSからも質問します。

    アポイントを渡して終わらず、反応を次の打ち手へ変える

    —日々、顧客とはどのようなやり取りをしていますか。

    Y.Mさん:アポイントが取れたら、相手企業の情報と日程候補を顧客へ共有します。テレアポで聞けた内容を送り、「この企業は、求めている顧客像に合っていますか」と確認することもあります。

    もし「少し違う」と言われたら、何が違うのかを聞きます。業界なのか、会社規模なのか、求めている加工や案件の内容なのか。その理由を整理して、次のリストやアプローチへ反映します。

    同じ方法を繰り返せば成果が出るわけではありません。顧客ごとに強みも、狙う市場も違います。電話の反応を見ながら、ターゲットと伝え方を変え続けます。

    CSは、営業が考えた方針をそのまま実行するだけではありません。営業先から得られた反応を集め、顧客とすり合わせ、営業活動を更新していく役割です。

    最初に厳しく指摘された顧客と、3年以上続く関係を築くまで

    —印象に残っている顧客とのエピソードを教えてください。

    Y.Mさん:入社直後、初めて担当した顧客です。現在も支援していて、3年以上のお付き合いになります。

    当時の私は、仕事の進め方も顧客のことも十分にわかっていませんでした。ある対応をした際、社長から厳しく指摘を受けました。話し方にも迫力がある方だったので、「やってしまった」と怖くなったことを覚えています。

    ただ、そこで距離を取るのではなく、その方がどのようなコミュニケーションを好むのかを考えました。

    メールはあまり見ない。電話ならすぐに話せるけれど、何度もかけると負担になる。だから、一度の電話で必要なことを端的に伝え、その場で話を進める。連絡する時間帯や、忙しい時期も少しずつ把握しました。

    相手に合う形へ変えていくと、その後は多少の行き違いがあっても、強く指摘されることはなくなりました。連絡を取らなくても、「今は社長が忙しい時期だろう」と状況を想像できるようにもなりました。

    相手を変えるのではなく、こちらの伝え方を変える

    —信頼関係を築けた理由は、どこにあると思いますか。

    Y.Mさん:顧客にこちらの進め方へ合わせてもらうのではなく、自分が相手の好む方法を考えたことです。

    製造業の経営者や担当者には、メールより電話の方が早いと考える方もいます。こちらが送ったメールへ返信せず、電話ですべて答えてくださることもあります。

    それを「メールを返してくれない」と捉えるのではなく、電話で完結するように準備する。一度の連絡で判断できるよう、確認したいことを整理しておく。相手の仕事を止めない伝え方へ変えました。

    その顧客から、後に「営業担当を一人雇うより、営業製作所へ任せる方がありがたい」という趣旨の言葉をいただきました。普段はほとんど褒めることのない方だったので、ミーティングで聞いたときは本当にうれしかったです。

    最初の失敗をなくすことはできません。ただ、その後の関わり方を変え、成果を積み重ねることで、信頼はつくれると学びました。

    “困った”は、契約した支援の外側からも出てくる

    —顧客からは、営業活動以外の相談も寄せられますか。

    Y.Mさん:はい。日常的に連絡を取る中で、営業以外の困りごとを相談されることがあります。

    CSから提案できることであれば、その場でお伝えします。より詳しい提案が必要なら、営業へ相談し、改めて商談の機会をつくります。

    大切なのは、Eigyo Engineの進行に必要な情報だけを聞くのではなく、顧客が今どこで困っているのかへ関心を持つことです。すぐに提供できるサービスがなくても、社内へ共有します。

    顧客の声が重なれば、将来のサービスや支援内容につながる可能性があります。「今は提案できないから関係ない」と切り分けず、まずは困りごとを受け取ります。

    事例1:展示会でもらった名刺を、次の商談へつなげる

    —具体的には、どのような相談がありましたか。

    Y.Mさん:ある顧客から、「展示会へ出展するが、終了後にもらった名刺を、どうフォローすれば良いかわからない」と相談されました。

    展示会で名刺を集めても、その後に連絡できなければ商談にはつながりません。ただ、いつ、誰へ、何を伝えるかまで考えた経験がない企業もあります。

    そこで、まず営業製作所で対応できる内容を説明しました。その上で営業へ相談し、通常の支援に加えて提案できることがないかを検討しました。

    CSがその場ですべてを解決するわけではありません。顧客の曖昧な相談を受け止め、困っている場面と実現したいことを整理し、社内の適切な担当へつなぐ。相談を具体的な提案へ変えるところまで伴走します。

    事例2:見積対応の忙しさから、図面管理の課題を見つける

    —CS側から、潜在的な課題を見つけることもありますか。

    Y.Mさん:あります。たとえば顧客との会話で、「見積の依頼が多くて、社内が忙しい」と聞いたとします。

    そこで終わらず、「どの作業に時間がかかっていますか」と質問します。すると、過去の図面を探すことに時間がかかる、以前と似た案件でも一から見積をつくり直している、といった状況がわかることがあります。

    図面の検索や見積業務に困っているのであれば、ジーエン図面で解決できる可能性があります。関心があれば、専門の担当へつなぎます。

    最初から「図面管理に困っていませんか」とサービスを売り込むのではありません。顧客の日常会話に出てきた忙しさを起点に、何が負担なのかを一段深く聞く。その結果として、自社のサービスが役立つなら提案します。

    顧客の言葉を、そのまま受け取らない

    —課題を深掘りするときに意識していることはありますか。

    Y.Mさん:困っていると言われたことを、そのまま理解したつもりにならないことです。

    「アポイントの内容が少し違う」と言われたら、どこが違うのかを聞く。「社内が忙しい」と言われたら、どの作業に時間がかかるのかを聞く。表面の言葉を、次の行動に変えられるところまで具体化します。

    また、顧客によって、話してくださる量も違います。自分から相談してくださる方もいれば、こちらが質問して初めて困りごとが出てくる方もいます。

    日頃からやり取りを重ね、どのような質問なら答えやすいかを理解することが、課題を見つける土台になります。

    アポインターの動きまで改善し、成果へつなげる

    —課題解決には、アポインターへの支援も含まれるのでしょうか。

    Y.Mさん:はい。成果が出ない原因は、ターゲットや提案内容だけとは限りません。電話での伝え方や、アポイントを打診するタイミングに改善点があることもあります。

    CSは通話の音源を聞き、話し方の癖や、断られやすい箇所を確認します。必要に応じてロールプレイングを行い、伝え方を修正します。

    以前、アポイントを打診する場面で、説明が長くなってしまうアポインターがいました。最初の電話ですでに必要な情報は聞けているのに、二度目の電話でも改めて説明を重ね、相手が断る余地をつくっていました。

    そこで、二度目は「先日のお電話の件で、詳しくお伺いしたい」と要点だけ伝え、すぐに日程を聞く形へ変えました。「端的に伝える」ことを繰り返し練習した結果、アポイントの獲得率が上がりました。

    顧客へ報告するだけでなく、実際に電話をかけるメンバーの育成まで行う。成果を阻む原因がどこにあるかを見つけ、改善することもCSの仕事です。

    数字から逆算し、毎日の動きを設計する

    —複数の顧客を担当しながら、どのように活動を管理していますか。

    Y.Mさん:顧客ごとに月間の目標があり、必要なアポイント数から、電話する件数や獲得すべきリード数を逆算します。

    ただ、すべての案件が同じ確率でアポイントにつながるわけではありません。難易度の高い案件、電話がつながりやすい時間帯、アポインターごとの得意・不得意を見ながら、日々の割り振りを変えます。

    アポインターへ判断の基準を共有し続けると、次第に自分たちでも優先順位を考えて動けるようになります。CSが毎回すべてを指示するのではなく、チーム全体で判断できる状態をつくることも重要です。

    数字を管理するだけでなく、目標達成に必要な行動へ分解し、チームが実行できる形にする。営業、顧客、アポインターの間に立ち、全体を前へ進めます。

    決まった正解がないから、対応力が磨かれる

    —営業製作所のCSで身につく力は何だと思いますか。

    Y.Mさん:同じアプローチで進められる顧客は、ほとんどいません。会社の技術も、社長の考え方も、好むコミュニケーションも異なります。

    顧客だけでなく、一緒に働くアポインターやCSメンバーにも、それぞれ違いがあります。リーダーになってからは、顧客への対応に加えて、メンバーごとにどのように伝え、任せるかを考える機会も増えました。

    決められた手順を繰り返すのではなく、結果を見て、どこに課題があるかを考え、対応を変える。その繰り返しによって、営業力、課題発見力、改善力、マネジメント力を伸ばせます。

    働きやすさだけでなく、キャリアも積み上げられる

    —営業製作所のCSとして働く魅力を教えてください。

    Y.Mさん:子育てをしながら働きやすいことです。フルリモートで、中抜けや休暇についても、子どもの予定に合わせて柔軟に対応してもらえます。入社時から会社の人数が増えた現在まで、その環境が続いています。

    ただ、在宅勤務だから、負担の少ない仕事を淡々と行うわけではありません。自分次第で、身につけられるスキルや挑戦できる役割はたくさんあります。

    営業や経営陣との距離も近く、顧客から聞いた困りごとを共有すれば、新しい提案やサービスにつながることもあります。現在はCSリーダーとして、顧客支援だけでなく、メンバーやアポインターのマネジメントにも関わっています。

    子育てのために働き方を変えたい。でも、キャリアや成長を諦めたくない。その両方を実現できることが、営業製作所で働く魅力だと感じています。

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